『怪物』ロケ地を紹介!映画の世界を歩く聖地巡礼スポット

映画『怪物』は、長野県の諏訪地域を主なロケ地として撮影されたヒューマンドラマです。
物語の舞台となった諏訪市・岡谷市・下諏訪町・富士見町などには、映画の重要なシーンで使われたロケ地が点在しています。
諏訪湖を中心とした美しい自然と映画の世界観が重なる風景は、きっと特別な体験をもたらしてくれるでしょう。
また、ロケ地だけでなく、周辺には歴史ある諏訪大社や温泉、美術館などの魅力的な観光スポットも充実しています。
そこで今回は、『怪物』のロケ地として使われた7つの場所と、あわせて楽しみたい周辺のおすすめスポットを詳しくご紹介します。
映画『怪物』のロケ地スポット7選
ここでは、映画『怪物』のロケ地について、以下の7か所を解説します。
- 旧城北小学校
- 立石公園
- 手長神社
- 諏訪赤十字病院
- 釜口水門
- JR上諏訪駅 自由通路~駅前歩道橋
- 旧立場川橋梁跡
1か所ずつ見ていきましょう。
旧城北小学校
『怪物』のロケ地の1か所目は、旧城北小学校です。
映画の中で湊と依里が通う小学校として登場したのが、諏訪市にある旧城北小学校です。
高台に位置するこの廃校舎は、諏訪湖を見渡せる絶好のロケーションにあります。
建物の外観や周辺の景色は映画そのままで、ファンにとって必見のスポットとなっています。
住所 | 長野県諏訪市大和3丁目22−1 |
アクセス | 上諏訪駅より徒歩約20分 |
訪問の際は、住宅地にあるため静かに見学することを心がけましょう。
立石公園

『怪物』のロケ地の2か所目は、諏訪湖を一望できる高台にある立石公園です。
作中で湊と依里が語り合う遊具のシーンが撮影された象徴的な場所で、現在その遊具は撤去・交換されていますが、諏訪湖の美しいパノラマは変わらず楽しめます。
また、この眺望は新海誠監督『君の名は。』の糸守湖のモデルといわれる候補としても知られ、映画ファンにとって特別な意味を持つスポットです。
夕焼けや夜景も評判で、時間を変えての再訪もおすすめです。
住所 | 長野県諏訪市大字上諏訪10399 |
諏訪観光協会 公式サイト | 立石公園 |
手長神社

『怪物』のロケ地の3か所目は、諏訪市の手長神社・二の鳥居付近から続く長い石段です。
作中では湊と依里が下校中に石段を通る場面が撮影され、鳥居と石段が物語の空気感を強く印象づけています。
実際に訪れると、静かな社叢と石段の続く参道が映画の記憶を呼び起こしてくれるはず。
住所 | 長野県諏訪市上諏訪茶臼山9556 |
アクセス | 上諏訪駅より徒歩約10分 |
公式HP | 手長神社 |
参拝者の通行を妨げないよう短時間での見学・撮影を心掛け、境内の掲示や指示に従ってください。
諏訪赤十字病院
『怪物』のロケ地の4か所目は、諏訪市の諏訪赤十字病院です。
作中では湊がCT検査を受ける場面など、登場人物の心情が色濃く表れる病院シーンの舞台として描かれます。
建物の外観や周辺の雰囲気は、スクリーンのイメージそのまま。
現在も地域医療を担う総合病院のため、見学は外観のみにとどめ、敷地内での撮影・長時間の滞留や、患者さん・救急車の動線を妨げる行為は避けてください。
住所 | 長野県諏訪市湖岸通り5丁目11番50号 |
公式HP | 諏訪赤十字病院 |
現地の掲示・職員の指示に必ず従いましょう。
釜口水門

『怪物』のロケ地の5か所目は、釜口水門です。
作中では湊・依里・伏見校長が諏訪湖にかかる釜口水門を渡る場面が描かれ、物語の心象を重ねる象徴的な場所として印象に残ります。
ここは諏訪湖の唯一の流出口で、湖水がここから天竜川として流れ出す起点です。
実際に訪れると、水門の迫力と水の流れを間近に感じられます。
住所 | 長野県岡谷市湊1丁目10−5 |
諏訪地方観光連盟 | 釜口水門 |
周辺は岡谷湖畔公園などの遊歩エリアがあり散策にも適していますが、現在も稼働中のインフラ施設のため管理区域への立入や業務の妨げになる撮影はやめ、歩道や公園側から静かに見学しましょう。
JR上諏訪駅 自由通路~駅前歩道橋

『怪物』のロケ地の6か所目は、JR上諏訪駅の自由通路から駅前歩道橋です.
作中では、保利先生と広奈が歩道橋上から火事を眺めるシーンや、子どもたちが階段を駆け上がるシーンが撮影されました。
火災の舞台として描かれるのは駅近くの藤森ビルです。
実際に歩道橋に立つと、映画の画角に近い方角を見渡せます。
駅直結でアクセスは良好ですが、通行の妨げにならないよう短時間・簡易撮影を心掛けましょう。
旧立場川橋梁

『怪物』のロケ地の7か所目は、旧立場川橋梁です。
中央本線の旧橋(明治期のボルチモアトラス橋)の跡で、作品の終盤に向けた印象的なシーンが撮られました。
なお、橋は撤去方針が示されています。
劇中に登場する廃電車の車体は撮影用セットで、撮影後に解体済みで現在は現地に残っていません。
住所 | 長野県諏訪郡富士見町落合 |
アクセス | 富士見駅から徒歩約22分 |
同エリアは危険箇所につき立入禁止です。
トンネル内・橋梁部への進入は不可のため、外部からの遠望にとどめるなど、現地の掲示・指示に必ず従ってください。
映画『怪物』のロケ地周辺のおすすめスポット
ここでは、『怪物』のロケ地周辺のおすすめスポットについて、以下の3か所を解説します。
- 諏訪大社
- 諏訪湖間欠泉センター
- 上諏訪温泉
1か所ずつ見ていきましょう。
諏訪大社

『怪物』のロケ地周辺のおすすめスポットの1か所目は、諏訪大社です。
全国の諏訪神社の総本社で、日本最古級の神社として知られます。
諏訪湖の南北に上社(前宮=茅野市/本宮=諏訪市)、下社(春宮・秋宮=下諏訪町)の四社で構成され、「四社めぐり」が定番コースです。
ご祭神は主に建御名方神で、古くは水・風・農耕・狩猟・軍神としての信仰も篤いのが特徴です。
ロケ地巡りと合わせて訪れれば、諏訪の歴史と精神文化をより深く体感できます。
諏訪大社 上社前宮
住所 | 長野県茅野市宮川2030 |
アクセス | 茅野駅より徒歩35分 |
授与所 | 9:00~16:30 |
公式HP | 信濃國一之宮 諏訪大社 |
諏訪大社 上社本宮
所 | 長野県諏訪市中洲宮⼭1 |
アクセス | 茅野駅より徒歩50分 |
授与所 | 8:30〜17:00 |
宝物殿 | 9:00〜16:00 |
諏訪大社 下社春宮
所 | 長野県諏訪郡下諏訪町193 |
アクセス | 下諏訪駅より徒歩約20分 |
授与所 | 8:30〜16:30 |
諏訪大社 下社秋宮
所 | 長野県諏訪郡下諏訪町5828 |
アクセス | 下諏訪駅より徒歩15分 |
授与所 | 8:30〜17:00 |
宝物殿 | 9:30〜15:00 |
各社で雰囲気が異なるため、半日〜1日ほど時間を取り、御朱印や境内散策を楽しみながらゆっくり巡るのがおすすめです。
諏訪湖間欠泉センター

『怪物』のロケ地周辺のおすすめスポットの2か所目は、諏訪湖間欠泉センターです。
湖畔で自噴する温泉を観察でき、かつての人工噴出期と比べると高さは控えめながら、湯けむりや地熱を間近に感じられます。
館内では映画『怪物』の特別展示を開催しており、2025年10月現在も延長継続しています。
撮影で使われた小道具やセット再現、スチール写真などが公開され、作品への理解が深まります。
住所 | 諏訪市湖岸通り2-208-338諏訪湖湖畔公園内 |
アクセス | 上諏訪駅下車、徒歩約13分 |
営業時間 | 4月~9月:9:00~18:00 10月~3月:9:00~17:00 |
入館料 | 無料 |
諏訪市公式HP | 諏訪湖間欠泉センター |
ロケ地巡りの合間に立ち寄れば、諏訪の温泉文化と映画の世界観を一度に体感できます。
上諏訪温泉

『怪物』のロケ地周辺のおすすめスポットの3か所目は、上諏訪温泉です。
諏訪湖畔に広がる温泉郷で、湯量は1日約15,000kLと国内でも有数です。
由来としては、諏訪大社ゆかりの湯玉伝説(綿の湯)が知られ、古くから“ご神湯”として親しまれてきました。
なかでも有名なのが片倉館の「千人風呂」です。
大理石造り、深さ1.1m、底に玉砂利を敷いた大浴場で、映画『テルマエ・ロマエⅡ』のロケ地としても知られます。
日帰り入浴から宿泊までスタイル多彩で、ロケ地巡りの疲れを癒やすのに最適です。
※効能や営業時間は施設によって異なるため、訪問前に公式情報をご確認ください
映画『怪物』とは?
映画『怪物』は、『万引き家族』の是枝裕和監督が坂元裕二さんの脚本を初めて映像化した2023年公開作です。
音楽は坂本龍一さんで、生前最後の映画音楽となりました。
主要キャストは安藤サクラさん、永山瑛太さん、黒川想矢さん、柊木陽太さん、田中裕子さんです。
第76回カンヌ国際映画祭で脚本賞とクィア・パルム賞を受賞し、国際的評価を確かなものにしています。
物語は郊外の町を舞台に、母・教師・子どもという三つの視点が入れ替わり、同じ出来事の意味が少しずつ塗り替えられていく構成です。
是枝監督の繊細な演出のもと、黒川想矢さんと柊木陽太さんの瑞々しい演技が物語に生命を与えます。
光や水辺のモチーフも相まって、誤解や偏見がほどけていく過程がじんわりと胸に残る一編です。
映画『怪物』についてまとめ
今回は、2023年公開の映画『怪物』のロケ地7選と周辺のおすすめスポットをご紹介しました。
長野県・諏訪地域を主なロケ地として撮影され、旧城北小学校や立石公園、手長神社、釜口水門、JR上諏訪駅の自由通路~歩道橋、諏訪赤十字病院、旧立場川橋梁跡など、重要なシーンの舞台が点在しています。
あわせて、諏訪大社や諏訪湖間欠泉センター、上諏訪温泉などを巡れば、地域の文化と自然も存分に体感できます。
映画の余韻とともに、現地で“もう一度”物語を味わってみてください。
※各スポットは現役施設(学校・病院・交通施設・インフラ等)や立入制限のある場所を含みます。見学は掲示・指示に従い、通行や業務の妨げにならない範囲で行ってください。