『あつい胸さわぎ』ロケ地を紹介!映画の世界を歩く聖地巡礼スポット

2023年1月公開の映画『あつい胸さわぎ』は、港町で暮らす母と娘の日常を描いたヒューマンドラマです。
吉田美月喜さんと常盤貴子さんが自然体で演じる母娘役が印象的で、第35回東京国際映画祭でも注目されました。
この記事では『あつい胸さわぎ』のロケ地とアクセス方法、関連情報をまとめてご紹介します。
ロケ地巡りの計画にぜひ役立ててください。
映画『あつい胸さわぎ』のロケ地スポット3選
『あつい胸さわぎ』は和歌山県を舞台に撮影されました。
今回ピックアップしたロケ地は、以下の3か所です。
- 雑賀崎灯台
- 和歌山電鐵伊太祈曽駅
- 雑賀崎漁港の町並み
それぞれのスポットについて見ていきましょう。
雑賀崎灯台

映画の最も重要な舞台となったのが、雑賀崎灯台です。
灯台のある港町の古い一軒家に住む娘・千夏と母・昭子の日常の背景として、この白い灯台が象徴的に登場します。
夕景の名所としても有名で、ここからの眺めは格別な絶景スポットでもあります。
住所 | 和歌山県和歌山市雑賀崎 809-2 |
アクセス | JR和歌山駅または南海和歌山市駅からバス30分 雑賀崎下車徒歩約15分 阪和自動車道和歌山南スマートICから約20分 |
和歌山県公式観光サイト | 雑賀崎灯台 公益社団法人 和歌山県観光連盟 |
2024年5月に改修工事を完了しリニューアルオープンし、より白く美しい灯台に生まれ変わりました。
和歌山電鐵伊太祈曽駅

最寄り駅として登場したのが伊太祈曽駅で、映画では重要な交通の要所として描かれています。
ホーム、車庫が国の登録有形文化財に登録されており、木造の車庫やプラットホームは国の登録有形文化財になっています。
和歌山電鐵株式会社:和歌山電鐵伊太祈曽駅
和歌山電鐵貴志川線の中心駅として、たま電車などの愛らしいデザインの電車が運行しています。
駅から徒歩約0.4kmの距離には伊太祁曽神社があり、木の俣くぐりの厄除け祈願にチャレンジできます。
雑賀崎漁港の町並み

映画では、千夏の母親役の常盤貴子さんが演じた日常的なシーンの舞台となりました。
和歌山県公式観光サイト:雑賀崎漁港の町並み
レトロな漁師町として散策にもぴったりな雑賀崎路地では、斜面に家々が立ち並ぶ独特な景観が「日本のアマルフィ」とも称され、美しい町並み・ノスタルジックな漁村の風情も相まって、訪れる人を魅了しています。
映画ファンには、主人公の千夏が自転車で走った奥和歌大橋や、千夏がアルバイトしていた所として登場したOceanたかのすセンター(雑賀崎灯台にあるカフェで土日祝日に営業)も合わせて訪れることで、作品の世界により深く浸ることができます。
映画『あつい胸さわぎ』ロケ地周辺のおすすめスポット

『あつい胸さわぎ』のロケ地に行くときに、一緒に楽しめる周辺のスポットも見ていきましょう。
ここでは一緒に楽しめる周辺のスポットには以下の4つのスポットを選びました。
- 和歌山城
- 紀三井寺
- 和歌山マリーナシティ
- 番所庭園
それぞれ見ていきましょう。
和歌山城

白亜の天守閣として親しまれている和歌山城は、8代将軍吉宗、14代将軍家茂を輩出した紀州藩紀州徳川家の居城で、現在の天守閣は1958年(昭和33年)に再建されました。
天守閣からの景色は見晴らしが良く、和歌山市街や周辺の山々、紀伊水道まで360度ぐるりと見渡すことができます。
住所 | 和歌山県和歌山市一番丁3番地 |
アクセス | 【バス】JR和歌山駅からバス「和歌山城前」 バス停から徒歩で約10分 【電車】南海和歌山市駅から徒歩で約15分 |
営業時間 | 9:00~17:30(入場は17:00まで) |
入場料 | 【和歌山城天守閣】大人410円、小人200円(小・中学生) |
休業日 | 12月29日~12月31日 |
公式HP | 和歌山城 |
園内には、和歌山市を一望できる天守閣や、紅葉渓庭園として有名な西の丸庭園、茶室の紅松庵や御橋廊下、動物園などがあり、動物園は入園無料で、家族連れにも人気です。
紀三井寺

映画のロケ地からもアクセスしやすい紀三井寺は770年に開かれた歴史ある寺です。
和歌山城の歴代藩主が訪れ、紀州徳川家の繁栄を祈願した寺として知られています。
また、西国三十三ヶ所観音霊場の第2番札所として多くの参拝者で賑わいます。
住所 | 和歌山県和歌山市紀三井寺1201 |
アクセス | 【電車】JR紀三井寺駅から徒歩で約10分 【バス】南海和歌山市駅から和歌山バス 「紀三井寺」バス停から徒歩で約10分 【車】阪和自動車道「和歌山IC」から約30分 |
営業時間 | 【本堂受付所での納経(御朱印)】8:00~17:00 【仏殿での3階展望回廊登楼】8:30~16:30 【ケーブル運行】8:30~16:30 |
参拝料 | 【徒歩参拝】 無料 【ケーブル山麓受付所】 一般400円、ケーブル(往路)200円(復路)200円 小中学生・70歳以上200円、ケーブル(往路)100円(復路)100円 |
公式HP | 紀三井寺 |
階段を上る競争の舞台(速駈詣り)だけあって石段は半端ではないです。
それだけに上まで登って見える景色は最高です。
また、紀三井寺は早咲きの桜も有名で、境内本堂前には気象台標本木があり、その開花が春の訪れを教えてくれることから「近畿地方に春を呼ぶ寺」とも呼ばれています。
和歌山マリーナシティ

映画撮影地からドライブで楽しめる距離にある和歌山マリーナシティは、和歌山市の海沿いにあるリゾートアイランドです。
さまざまなアトラクションや施設が集まっている人工島です。
住所 | 和歌山県和歌山市毛見1527 |
アクセス | 【バス】JRきのくに線「海南駅」から 和歌山バス(マリーナシティ行き)で約15分 【車】阪和自動車道「海南IC」から約10分 |
営業時間 | 施設により異なる |
入場料 | 無料 |
駐車場 | 約3500台 1日1回1500円 |
休業日 | 不定休 ・施設により異なる |
公式HP | 和歌山マリーナシティ |
黒潮市場では毎日マグロの解体ショーが開催され、その迫力満点の様子を目の前で見ることができます。
土日は1日3回開催されさばきたてのマグロを間近で見て食べることができるので、マグロ好きにはたまらないスポットです。
<開催時間> ①11:00~、②12:30~、③15:00~ ※平日は②③のみ
また、入園無料(利用料は有料)のポルトヨーロッパは、中世地中海の港街をモチーフにしたテーマパークで、石畳やレンガ造りの美しいヨーロッパの街並みが広がっています。
番所庭園
雑賀崎灯台のすぐ近くにある絶景スポットで、雑賀崎西端にある和歌浦湾に突き出た岬「番所(ばんどこ)の鼻」にある芝生の庭園です。
この岬は江戸時代より紀州藩の見張り番所が置かれた場所であったことから「番所の鼻」と呼ばれており、番所庭園は見張り番所の跡地を整備したものです。
紀伊水道に浮かぶ大島(男島)・中ノ島(女島)・双子島を望む景勝地で、夕日の名所としても知られています。
住所 | 和歌山市雑賀崎番所ノ鼻 |
アクセス | JR和歌山駅・南海和歌山市駅からバス 「雑賀崎遊園」下車 徒歩15分 |
営業時間 | 4月-8月 AM8:30-PM5:30 9月-3月 AM8:00-PM5:00 |
入園料 | 大人 600円、子供 300円 (未就学児以下は無料) |
駐車場 | 自動車 500円(3H以上は\1000) |
休業日 | 年中無休 (但し、台風等の荒天時は安全確保の為、臨時休園する場合があります) |
公式HP | 番所庭園 |
これらのスポットは映画の世界観に浸りながら、和歌山の歴史や自然、グルメを同時に楽しめる魅力的な場所です。
ロケ地巡りのルートに組み込んで、より充実した和歌山観光をお楽しみください。
映画『あつい胸さわぎ』とは?

2023年1月27日に公開された『あつい胸さわぎ』日本のヒューマンドラマ映画で、まつむらしんご監督が手がけた作品です。
上映時間は93分で、「若年性乳がん」と「恋愛」をテーマに、揺れ動く母娘の切実な想いを繊細さとユーモアを持って描いた話題作として注目を集めました。
監督のまつむらしんごは上海国際映画祭でアジア新人賞を受賞した実績を持ち、脚本は『凶悪』で日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞した高橋泉が担当しています。
主演には吉田美月喜と常盤貴子が母娘役で出演し、奥平大兼、前田敦子、三浦誠己らが脇を固めています。
第35回東京国際映画祭「Nippon Cinema Now」部門に正式出品され 、川柳光輝役の奥平大兼は本作を含む4作品での演技が評価され、TAMA映画賞で最優秀新進男優賞に選ばれました。
原作は横山拓也による演劇ユニット「iaku」の戯曲で、2019年に初演、2022年に再演された舞台作品です。
各所で大きな話題を呼んだ傑作舞台として評価され、その完成度の高さから映画化が実現しました。
この作品は病気という重いテーマを扱いながらも、監督が「病気という題材をお客さんを感動させるための道具にしていない」「泣かせに走ることも絶対にしないように心がけた」と語っているように、ユーモアと繊細さを兼ね備えた心に残る人間ドラマとして多くの観客に愛され続けています。
映画『あつい胸さわぎ』についてまとめ
『あつい胸さわぎ』のロケ地巡りでは、日本遺産「絶景の宝庫 和歌の浦」を構成する景勝地である和歌山市雑賀崎の美しい自然と、「日本のアマルフィ」とも称される独特の景観を堪能できる魅力的な旅となります。
映画の象徴的なシーンの舞台となった雑賀崎灯台からの絶景や、レトロな漁師町として散策にもぴったりな町並みは、作品の世界観を肌で感じられる貴重な体験です。
和歌山電鐵伊太祈曽駅などの印象的なロケ地を巡りながら、母娘の絆を描いた感動的な物語の舞台を実際に歩くことで、映画への理解と愛着がさらに深まることでしょう。
聖地を巡る前にVODで作品をもう一度楽しみ、演劇ユニット「iaku」の横山拓也による原作戯曲やBlu-rayで復習するとさらに楽しめます。
事前に作品の細部まで把握しておくことで、ロケ地での発見や感動がより一層豊かなものになります。
※この記事の内容は、2025年9月時点の情報をもとにご紹介しています。実際にお出かけの際は、公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。